親のライフプランと介護費用等のお金

親のライフプランを考えるときに、認知症で介護状態になった場合などを考慮する必要があります。

その他にも、自宅のバリアフリー化や修繕、自家用車・家電の買い替え、医療費、家族信託(民亊信託)、成年後見制度の活用における費用、お葬式代なども忘れずに考慮します。

 

今は(ステージ1)元気な親ですが、体力に衰えを感じ、将来に不安を感じ始めます(ステージ2)。その後、認知症により判断能力がなくなり(ステージ3)、死亡します(ステージ4)。

 

老後のキャッシュフロー(支出)を作成するときは、主に次のようなことを留意してみましょう。

  • ステージ1

元気な頃は、基本生活費に自家用車・家電の買い替え費用、旅行費用、子どもの結婚費用援助、自宅のリフォーム費用などを計上します。

 

自家用車の買い替えには、購入時の費用だけではなく、維持費用なども十分考慮しておく必要があります。維持費用が思ったよりかかっため、結局、維持費の安い軽自動車に買い替えなければならないかもしれません。

 

家電の買い替え年数は、電気冷蔵庫は、70歳以上(2人以上世帯)の場合、13.1年、電気洗濯機は、10.9年、電気掃除機8年、ルームエアコン13.9年です(参照:消費動向調査 平成31年3月調査)。

おおむね、10年を目途に買い替えの発生を計上する必要があると思います。

 

旅行費用は、70歳以上の家庭の1世帯当たり年間約4.6万円です(参照:総務省統計局家計調査年報2018年)。

 

その他、自宅リフォーム費用では、バリアフリーに関するリフォーム費用は、手すりなどの取り付け費用は10万円前後、浴室の改修100~150万円くらい、全面改修など大がかりなものになると1000万円超える場合もあります。

(日本FP協会マネー&ライフプラン参照)

 

  • ステージ2

体力に衰えを感じ、将来に不安を感じ始めます。例えば、もし、数年後に認知症になった場合の介護費用やお葬式費用などです。

 

判断能力のあるうちに活用できる家族信託の場合、将来、認知症になった場合でも、自宅売却などで介護費用を捻出が可能になります。委託者は親、受託者を子、受益者を親として信託財産を親の自宅等とします。家族信託を活用するためには専門家に支払う報酬や法定費用などが必要になります。ここでは約100万円と考えます(信託財産により専門家へ支払う報酬や法定費用は異なる)。継続費用は家族信託の場合は基本的にほとんどかかりません。

 

  • ステージ3

親が、認知症になったため、特別養護老人ホームへの入所すると仮定します。ユニット型個室での費用は、要介護5で年間約167万円を計上します(参照:厚生労働省 介護事業所・生活関連情報検索)。

このほか、法定後見制度の活用で、法定費用が掛かります(参照 法務局)。また、設定時、専門家に依頼すると専門家に対する報酬や、後見人に専門家が選ばれると、継続的な報酬が必要になります。ここでは、継続的な報酬を年間24万円と仮定して計上します。

  • ステージ4

長い介護期間の終わりは、悲しいのですが、親の死で終わります。葬儀費用は約200万円、墓地・墓石代(民営)は約100万円以上です(日本FP協会マネー&ライフプラン参照)

その他、医療費はステージ1からステージ4に全般に必要になります。

 

このように、長生きにより認知症になる確率が増え、介護費用が大きな負担になってきます。その介護費用をライフプランで想定し、キャッシュフロー表を作成しておくと、どのステージでどのような対策が必要かが一目でわかります。

 

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